からぜきが長引く時に飲んでおきたい漢方について
からぜきが長引いて辛いという方も少なくないでしょう。
からぜきに適した漢方を服用することで、その辛い症状をやわらげることができます。
今回はせきが起きる原因やせきの種類、からぜきが長引く時に飲んでおきたい漢方についてご紹介していきます。
「せき」について
「せき」というものは、気道に入り込んできた「たん」「異物」を体の外に出すという体の防御反応を指します。
粘膜・ウイルス・花粉といった異物が体内に入ってくると、その刺激が脳の「せき中枢」に伝わり、体の反射的な動きとして「せきが出る」という仕組みになっています。
またのどの粘膜にこのような異物が張り付くと、それを排除しようとして粘液が分泌されるようになり「たん」ができるのです。
たんが多くなってくると体の外へ出そうとするため、せきが出ます。
たんが絡みつくような「湿ったせき」に関しては、異物を体の外に出そうとしている働きであるため我慢したり、せきを止めようとしたりするのはあまり良くないと言われています。
一方、たんが少ない・たんが切れないのが特徴のからぜきは繰り返して癖になることが多いため、早めの段階で適切な処置を施すのが良いとされています。
せきの種類に合った薬や漢方を選ぶ
上記の通り、たんが絡むせき・乾いたせき・ストレス性のせきなど、せきの種類にもさまざまなタイプがあります。
そんなせきの種類に合わせて、薬や漢方を選ぶ必要があります。
せき止め薬としての西洋薬は脳の「せき中枢」の部分に対して作用し、せきが出るのを抑えていきます。
漢方は刺激の原因となっている気管支の炎症を改善し、せきが出るのを抑えます。
そのため、せきの種類に合わせて適切な薬や漢方を選ぶことが大切なのです。
呼吸が苦しい・のどが渇くという場合は、「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」の漢方が効果的です。
たんが黄色く激しいせきが伴う・炎症がひどい場合は、「五虎湯(ごことう)」という漢方が効果的です。
からぜきには「麦門冬湯」の漢方を!
たんが少ない・たんが切れないという特徴のからぜきには、「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」という漢方が効果的です。
「麦門冬湯」は漢方古典「金匱要略(きんきようりゃく)」という中国の医学書にも記載されており、せきの治療全般に用いられている処方なのです。
「麦門冬湯」には乾燥した気管支や気道内の粘膜に水分を与えることに加えて、体内に栄養分を届ける働きもあり、たんが切れずのどに絡みつく・からぜき・気管支炎といった辛い症状にも効果があります。
このような症状は体に熱をもつことで体内の水分量が欠如し、乾いた状態であるとされています。
また、乾燥した環境下ではとくにその症状が悪化するという方にもおすすめです。
からぜきが長引く症状にはもちろん、のどにたんがずっとひっかかっている感じがするという症状にも効果があるでしょう。
また、声がしわがれる・風邪が治った後でもせきがなかなかおさまらないといった場合にも「麦門冬湯」が用いられます。
気管系の病気を治す薬としても使用されることがあります。
おわりに
今回はせきが起きる原因やせきの種類、からぜきが長引く時に飲んでおきたい漢方についてご紹介しました。
せきにはさまざまな種類がありますが、その中でもからぜきは「たんが少ない・たんが切れない」という特徴をもっています。
そんな辛いからぜきの症状におすすめなのは「麦門冬湯」という漢方でした。
「麦門冬湯」は渇いたのどにうるおいを与え、必要な栄養分を体内に運ぶ働きをします。
「なかなかせきがおさまらなくて辛い…」という方は、一度「麦門冬湯」の漢方を試してみてはいかがでしょうか?
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