加美漢方ブログ
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漢方薬

にきび・肌荒れの漢方薬

しつこいニキビや肌荒れには、漢方薬が役に立つことが多いです。肌に塗る薬は皮膚表面のみに作用しますが、漢方薬は体全体に作用して肌の状態を根本からよくします。血行をよくして肌に栄養を届け老廃物を取り去ったり、体全体の炎症をとったり、膿を出しやすくしたりするのに役立つ薬です。ニキビや肌荒れによく使われる漢方薬を紹介します。

ニキビ

赤く膿んだニキビ

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

上半身の炎症を取る生薬複数と、膿を出す生薬複数を組み合わせた漢方薬です。
赤く膿んだひどいニキビによく使われます。かゆみを抑える効果もあります。体を冷やす生薬が多く入っているので、冷え性の人には向きません。

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

体力があって黄色い鼻水が出る人によく使われる漢方薬ですが、体力があり皮膚の艶が悪く赤く膿んだニキビの人にも合う漢方薬です。この漢方薬が合う人はストレス過多である場合が多いです。
炎症を抑え体の熱を取り、膿を出し、気の巡りをよくしてストレス症状を和らげます。
また、肌艶をよくする方向にも働きます。体力がない人や、下腹やみぞおちを触ってみて冷えている人には向きません。

十味敗毒湯

胃腸が強く体力がある人の赤く膿んだニキビに使われます。
赤く膿んでいるだけでなく、患部がジュクジュクと湿っているなど、症状が強い場合に使われる漢方薬です。炎症を取る生薬と膿を出す生薬をメインに、血の巡りと水の巡りをよくする生薬がサポートで入り、患部のジュクジュクを抑えます。
苦味の強い漢方薬ですが、スムーズに飲める人もいて、スムーズに飲める人はこの漢方薬が適している場合が多いと言われています。

化膿がひどいニキビ

排膿散及湯

やや体力のない人でも使える、膿を出すのを助ける漢方薬です。
古い文献では卵黄とともに飲むといいとされており、生薬の構成を見ても、血を作る物が入ったほうがバランスがいいです。この漢方薬が出た人は、血液を作るのに必要な良質なタンパク質・ビタミン・ミネラルをとることを心がけてください。

どす黒い紫ニキビ

桂枝茯苓丸

ニキビがどす黒いのは血行が悪いのを表しています。
漢方では、血行が悪いと肌に栄養が行かず、老廃物がたまり、ニキビや肌荒れを起こしやすいと考えます。桂枝茯苓丸は血行が悪くて起こる生理痛によく使われる漢方薬ですが、血行をよくして肌の状態をよくするのを狙ってどす黒い紫ニキビや肌荒れにも使われます。

桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)

桂枝茯苓丸に、肌によくイボ取りなどに使われる薏苡仁(ヨクイニン、はとむぎのこと)を足したものです。桂枝茯苓丸より肌荒れへの効果が強くなった漢方薬となります。

白ニキビ

当帰芍薬散

貧血などで顔色が悪く冷え性、むくみがちな人の白ニキビに向きます。
穏やかに血行をよくしつつ貧血を改善する漢方薬なので、血液に乗って肌に届く栄養が多くなり、肌からの老廃物が取り除かれやすくなって、肌の状態を改善します。また、いつまでも残るニキビ跡にも使われます。炎症を抑える生薬や膿を出す生薬は特に入っていないので、赤く膿んだニキビには向きません。

赤ニキビや皮膚炎、湿疹

黄連解毒湯

炎症を取り体を冷やす生薬が多く入った漢方薬で、赤く膿んだニキビだけでなく、炎症のひどい湿疹やアトピーにも使われます。
非常に苦い薬ですが、スムーズに飲める人もいて、そういう人はこの漢方薬が合っている場合が多いです。体中が熱を持った場合に向きます。逆に、体力がない人や、冷えている人には向きません。

肌荒れ、かさつき

当帰飲子

肌艶が悪い人の、肌のかさつきやかゆみ、炎症に使われる漢方薬です。
血を補いつつ血行をよくして、肌に栄養を届けて潤いを増します。また、肌の老廃物を取り去ります。肌を強くして再生を促す生薬や炎症を取る生薬もサポートで入っています。胃腸がある程度丈夫で、普通程度に食欲がある人向けの漢方薬なので、体力がない人や胃腸が弱い人には向きません。肌を潤し栄養を届ける生薬は、胃にもたれやすいものが多いので、人によっては四君子湯や六君子湯など、胃腸に力をつける漢方薬をしばらく飲む方がいい場合があります。

温経湯

生理不順によく使われる漢方薬ですが、血を補いつつ血行を良くする生薬構成で、潤いを補う生薬も入っているので、血が足りず肌への栄養が足りなくてかさついている場合にも使われます。
全身を温めて血行をよくする漢方薬なので、冷えて血行が悪い場合によく使われます。ただ、みぞおちや下腹を触ってみて冷えている人や、胃腸が弱く食欲がない人には向きません。

温清飲

不正出血によく使われる漢方薬ですが、炎症を取る生薬と、血を補いつつ血行をよくする生薬を組み合わせた漢方薬なので、炎症がある肌荒れやアトピーにも使われます。
体力と食欲がある人で、肌の色艶が悪くカサカサしている人に向きます。体を冷やす生薬や胃にもたれやすい生薬が多いので、みぞおちや下腹を触ってみて冷えている人や、胃腸が弱く食欲がない人には向きません。

まとめ

ニキビによく使われる漢方薬を紹介しました。
ニキビはホルモンバランスの乱れや細菌により形成されます。お一人お一人の症状や体質に合わせて使う漢方薬を選ぶので、同じニキビでもここにあげた以外の漢方薬を使う場合もあります。 何でもお気軽にご相談下さいませ。
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