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漢方薬

加美漢方薬局が選ぶ、ダイエットにおすすめな漢方薬5選

ダイエットに漢方薬を使うことが流行っています。漢方薬は体脂肪を直接減らすわけではありませんが、便などの老廃物を体から出しやすくしたり、ストレスによるどか食いを防いだり、むくみを取ったりするのには役立ちます。加美漢方薬局が選ぶ、ダイエットにおすすめな漢方薬を紹介します。

固太りタイプ

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

構成生薬:大黄(だいおう)・芒硝(ぼうしょう)・麻黄(まおう)・防風(ぼうふう)・荊芥(けいがい)・薄荷(はっか)・滑石(かっせき)・山梔子(さんしし)・石膏(せっこう)・桔梗(ききょう)・連翹(れんぎょう)・黄芩(おうごん)・川芎(せんきゅう)・当帰(とうき)・芍薬(しゃくやく)・白朮(びゃくじゅつ)・甘草(かんぞう)・生姜(しょうきょう)

固太りな人の体の巡りをよくし、余計な熱や水を外に出す漢方薬です。便秘にも効きます。麻黄と防風は体の表面にある熱を発散する生薬です。大黄と芒硝は溜まった便を出すことで体の中にある熱を排出します。荊芥と薄荷は上半身の熱を発散する生薬です。滑石と山梔子は下半身の熱を尿として出す働きがあります。石膏と桔梗は肺と胃の熱を冷ます生薬です。連翹と黄芩は体全体の熱を取ります。当帰と芍薬は熱によって消耗した血を補い、川芎は血の巡りをよくします。白朮と甘草は熱によって消耗した気を補う生薬です。生姜は熱を冷ます生薬の強烈な働きを緩和します。防風通聖散は風船のような体型の固太りの人に向いていますが、冷えて虚弱な人には向いていません。

ストレス太り

大柴胡湯(だいさいことう)

構成生薬: 柴胡(さいこ)・黄芩・枳実(きじつ)・芍薬・半夏(はんげ)・生姜・大棗(たいそう)・大黄

体力充実して、みぞおちが張ってイライラしがちな人向けの漢方薬です。気の巡りをよくし、便通をよくして気持ちを落ち着かせます。柴胡と黄芩はイライラの熱を冷まし、胸の脇の張りを取って体をリラックスさせる生薬です。枳実は胃腸の動きをよくし、みぞおちをすっきりさせます。芍薬は枳実の働きを助けつつ、余計な熱を取る生薬です。大黄は胃腸に溜まった余計なものを便として出し、体の熱も排出します。半夏と生姜は協力して働き、胃を健康にして吐き気を止める生薬です。大棗は胃を整えて滋養強壮に働きます。大柴胡湯は冷やす生薬と下剤の生薬を含むため、胃腸が弱い人や体力がない人には向きません。

加味逍遥散(かみしょうようさん)

構成生薬: 柴胡・当帰・芍薬・白朮・茯苓(ぶくりょう)・生姜・薄荷・山梔子・牡丹皮(ぼたんぴ)・甘草

それほど体力がなく、イライラや落ち込みが多い人向けの漢方薬です。婦人薬としても有名で、生理前にたくさん食べてしまうような人に使います。気の巡りを中心に体の巡りをよくして、気持ちを落ち着かせる薬です。柴胡でストレス症状を改善し、イライラを鎮めます。当帰と芍薬は血を補い、体を滋養して気持ちを落ち着ける生薬です。茯苓は気持ちを落ちつける作用と余計な水分を尿として出して水の巡りをよくする作用があります。白朮は茯苓とともに胃腸の水分吸収をよくし、胃腸を健康にする生薬です。生姜は胃を温めて健康にし、吐き気を止めます。薄荷は上半身の熱を発散し、目や頭をスッキリさせる生薬です。山梔子もイライラによる体の熱を取ります。牡丹皮は冷やしつつ血の巡りをよくする生薬です。甘草は各生薬を調和して、副作用を和らげます。

水太り

防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)

構成生薬: 防已(ぼうい)・黄耆(おうぎ)・白朮・甘草・生姜・大棗

胃腸が弱くて体力がなく、色白でむくみがちな人の体の余計な水分を抜く薬です。膝の水などを抜くのに使われてきた薬ですが、水太りで体力がなく、汗をよくかく人のダイエット補助にも広く使われています。防已は体全体の水を抜き、尿として外に出す生薬です。黄耆は気を補いつつ皮膚を強くし、余計な汗を止める作用があります。防已と合わせると体の余計な水分を抜く作用が高まる生薬です。白朮は胃腸の水分吸収をよくしつつ消化吸収力を高めます。生姜と大棗は胃腸を健康にしつつ他の生薬の働きを強めます。甘草は防已の強すぎる作用を緩和しつつ、余計な水分を出すのを助ける生薬です。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

構成生薬: 当帰・芍薬・白朮・川芎・茯苓・沢瀉(たくしゃ)

体力がなく、貧血気味でむくみがちな人に向く漢方薬です。婦人薬としてもよく使われています。おだやかに体を温め血を補いながら余分な水分を抜くので、むくみ・冷え・立ちくらみにおすすめの薬です。当帰と芍薬で血を補い、川芎で血の巡りをよくします。白朮と茯苓は胃腸を健康にしつつ余分な水を吸収して尿として出す生薬です。沢瀉は腎に働いて尿を出しやすくします。当帰芍薬散は胃腸が弱くても使えますが、胃腸があまりにも弱い場合は、当帰と芍薬が胃にもたれるかもしれません。

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