加美漢方ブログ
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漢方薬

アトピーに効果がある漢方薬

アトピーは乾燥肌とアレルギーが複雑に組み合わさっている病気です。皮膚のこまめな洗浄と保湿が大事ですが、漢方薬で少しずつ体質改善することもできます。

アトピーの肌の乾燥は、「血虚」(けっきょ)から来ている場合が多いです。「血虚」は、血液の栄養やホルモンが不足している状態です。血が不足すると肌の栄養が足りず、乾燥や肌荒れなどが現れます。乾燥肌だと、皮膚が過敏になり、多少の刺激でもかゆみや炎症が出ます。
また、アトピーは血瘀が隠れている場合も多いです。血瘀とは、血の巡りが悪い状態です。血瘀だと、肌に血が含む栄養が届かず、さめ肌になったり、しみやくすみになったりします。

さらに、皮膚が浸出液でジュクジュクしている場合は、湿邪もあります。湿邪は、体の余計な水分や湿気が働いて、体液の正常な循環がうまくいかない状態です。湿邪は、湿疹、水疱、皮膚のかゆみなどの原因になります。

炎症がひどい状態を、漢方では熱邪と呼びます。体内の熱を取る漢方薬で対処します。 アトピー治療の補助として、気を補う場合もあります。気は、肌を強くし、血を作るためです。

アトピー

アトピーの漢方薬

かゆみ

熱邪を取り炎症を抑える漢方薬で対処します。サポートとして血瘀や湿邪にも対応する漢方薬があります。

消風散(しょうふうさん)

炎症やアレルギーによく使われます。熱邪を冷やし、湿邪を散らし、血虚を改善します。皮膚の炎症を抑え、皮膚のジュクジュクとかゆみを取ります。食欲がある人向けの処方です。

十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)

膿がある炎症やかゆみによく使われます。補助として、血瘀を改善し、湿邪を余計な水として体外に出します。非常に苦い漢方薬ですが、体質に合うと楽に飲める場合があります。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

炎症によく使われる漢方薬です。体を冷やす生薬が複数入っていて、強力に炎症を抑えます。体が冷えている人には向いていません。これも苦い漢方薬ですが、体質に合うと楽に飲める場合があります。

乾燥

血を補い血虚を改善する漢方薬で対処します。サポートとして熱邪を抑える漢方薬もあります。

四物湯(しもつとう)

血を補う漢方薬の基本です。血瘀を改善する生薬も含まれています。食欲がなく胃腸が弱い人には向きません。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血を補う漢方薬ですが、多少胃腸が弱くても使えます。血瘀を改善する生薬と余計な水を出す生薬も含まれています。貧血や生理痛にも使われる漢方薬です。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

これも多少胃腸が弱くても使える、血を補う漢方薬です。気を補い、余計な水を出す生薬も含まれています。気を巡らせイライラ・落ち込みを和らげるのによく使われる漢方薬なので、アトピーで精神的に参っている時に使われる場合もあります。

温清飲(うんせいいん)

血虚を補いつつ強力に熱邪を取る漢方薬です。四物湯に黄連解毒湯をあわせた漢方薬で、熱邪が高じての不正出血や生理痛にも使います。サポートとして、血をめぐらせる生薬も入っています。

血瘀の改善

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

血瘀の改善に広く使われる漢方薬です。体全体の血の巡りをよくします。下半身の血の巡りを特によくするので、血行不良による生理痛にもよく使われます。

桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)

桂枝茯苓丸に、余計な水を出したり肌のイボを取ったりする生薬のヨクイニンを足した漢方薬です。ヨクイニンはハトムギのことで、ハトムギは美肌のサプリメントにも使われます。ヨクイニンは体の熱を取る作用もあるので、桂枝茯苓丸加薏苡仁は、血瘀を改善しつつ、湿邪と熱邪にも対応します。

折衝飲(せっしょういん)

当帰芍薬散と桂枝茯苓丸を合わせ、生薬を足して、下半身により効くようにした漢方薬です。血を巡らせつつ血を補います。血行不良による生理痛・腰痛・神経痛にもよく使われます。

通導散(つうどうさん)

食欲と体力がある人の血を強く巡らせる漢方薬です。元々は、怪我や打撲によるあざ・血瘀を治すための漢方薬です。食欲・体力が中程度の場合は桂枝茯苓丸、食欲も体力もあまりない場合は当帰芍薬散が向いています。

気を補う

四君子湯

気を補う基本の漢方薬です。胃腸が非常に弱く食欲不振の人に使われます。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

体力を補うのによく使われる漢方薬です。食欲不振や夏バテにもよく使われます。四君子湯に、胃の動きをよくする生薬や、皮膚を強くしつつ気を補う生薬などが足されています。

桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)

あせもによく使われる漢方薬ですが、体の巡りをよくする漢方薬に皮膚を強くして気を補う生薬が足された漢方薬なので、アトピーにも使われます。

アトピー治療に漢方薬を取り入れよう

アトピーはなかなか改善しない病気です。 多くの漢方薬をご紹介しましたが、お一人お一人の体質、症状によってお合わせする漢方薬は違ってきます。体質、症状を詳しくお聞きし、一番適した漢方薬をお合わせ致します。 何でもお気軽にご相談下さいませ。


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