加美漢方薬局が選ぶ、頭痛にいい有名な漢方薬5選
頭痛には3種類あります。
肩こりや首のこりで起こる緊張性頭痛、血管の拡張や脳のむくみで起こる片頭痛、原因がまだよくわかっていない群発性頭痛です。
このうち、緊張性頭痛と片頭痛については漢方薬が役立ちます。大阪の加美漢方薬局が選ぶ、頭痛にいい漢方薬のうち代表的なものを紹介しましょう。
この記事の目次
片頭痛におすすめの漢方薬
体を温めたり、脳のむくみをとったりする漢方薬です。
呉茱萸湯（ごしゅゆとう）
配合生薬：呉茱萸（ごしゅゆ）・生姜・大棗（たいそう）・人参（にんじん）
胃に水が溜まって冷えている人向けの漢方薬です。呉茱萸と生姜が胃を温めて、冷えから来る頭痛を和らげます。人参と大棗（果物のなつめ）は胃を整えて元気にする作用があり、呉茱萸と生姜の胃を温める作用をサポートします。呉茱萸はとても苦いため、呉茱萸湯は苦くまずい漢方薬として有名ですが、まずく感じなかった場合は、体質に合っている可能性が高いです。
五苓散（ごれいさん）
配合生薬：茯苓（ぶくりょう）・猪苓（ちょれい）・沢瀉（たくしゃ）・白朮（びゃくじゅつ）・桂枝（けいし）
雨の日や低気圧で頭痛がひどくなる人（体に余計な水がたまっている人）向けの漢方薬です。消化管の水分吸収をよくする白朮と茯苓で、胃腸に溜まった水分を体の中に吸収します。そして、利尿作用のある生薬、茯苓・猪苓・沢瀉の3つで体の余計な水を外に出します。桂枝は、体の巡りをよくするので、水分代謝を回すサポートの生薬です。五苓散は、低気圧や雨で起こる脳のむくみによいとされています。二日酔いの頭痛も体の水分過多や脳のむくみが原因なため、二日酔いの薬としても有名です。単に体のむくみをとるのにも使われます。
苓桂朮甘湯（りょうけいじゅつかんとう）
配合生薬：茯苓・白朮・桂枝・甘草
胃に水がたまって、ときにむくみがあり、めまいやふらつきがある人に適した漢方薬です。茯苓と白朮で胃腸に溜まった水分を吸収しつつ、茯苓で余計な水を尿として出します。桂枝は体の巡りをよくしつつ体を温めるため、茯苓と白朮のサポートをする生薬です。甘草は、茯苓といっしょに使うと茯苓の水分吸収をよくする作用・余計な水分を排泄する作用を強めます。体を温めつつ水分代謝をよくする薬なため、三半規管のむくみによるめまいにも使われます。
緊張性頭痛におすすめの漢方薬
血行をよくして肩や首のこりを取る漢方薬や、首筋のこわばりをとる漢方薬を使います。
桂枝茯苓丸（けいしぶくりょうがん）
配合生薬：桃仁（とうにん）・牡丹皮（ぼたんぴ）・桂枝・芍薬（しゃくやく）・茯苓
婦人薬として有名な漢方薬です。桃仁と牡丹皮で血行をよくし、肩こりに作用します。芍薬は血行をよくする働きをサポートする生薬です。桂枝は体を温め巡りをよくする生薬なため、桃仁・牡丹皮・芍薬をサポートします。また、茯苓は余計な水を尿として出す作用がありますが、血行が悪いと水分代謝も滞っている場合があるため入っている生薬です。桂枝茯苓丸は血行不良全般をよくするため、血行不良による生理痛にもよく使われます。ただし、体力がなく貧血気味な人の生理痛は当帰芍薬散（とうきしゃくやくさん）のほうが合う場合があります。また、桂枝茯苓丸は早産や流産を誘発する生薬を含むため、妊娠中は使えません。
葛根湯（かっこんとう）
配合生薬：葛根（かっこん）・麻黄（まおう）・桂枝・芍薬・甘草・大棗・生姜
首すじにこりがあり、寒気がして汗をかいていない時に向いている漢方薬です。風邪のひき始めに使います。葛根は筋肉に潤いを与え首筋のこりを和らげる生薬です。麻黄と桂枝は合わせて使うことで体を温め汗をかかせる力が強くなり、体力を使って汗をかかせて熱を下げます。葛根も解熱作用がある生薬です。芍薬・甘草は筋肉の緊張を和らげ、大棗は芍薬・甘草の働きをサポートします。生姜は麻黄・桂枝の体を温める働きをサポートする生薬です。葛根湯は体力を使って発汗させる薬なので、長期間使用するべきではありませんし、体力のない人には向きません。また、人によっては、独活葛根湯（どっかつかっこんとう）が向いているケースもあります。
頭痛に悩むなら大阪の加美漢方薬局へ相談を
漢方薬は体質や症状に合わせて多くの漢方薬があり、頭痛という一つの症状に関しても、体質と症状をしっかり見極めて漢方薬を選ばなくてはなりません。大阪・加美漢方薬局では体質、症状を詳しくお聞きし、一番適した漢方薬をお合わせ致します。
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