加美漢方薬局が選ぶ、高血圧におすすめの漢方薬5選
高血圧なら、減塩と運動が大事です。場合によっては降圧薬も必要となります。漢方薬も降圧のよいサポートとなりますが、体質に合わせて選びましょう。加美漢方薬局が選ぶ、高血圧におすすめな漢方薬を紹介します。
この記事の目次
七物降下湯（しちもつこうかとう）
構成生薬：当帰（とうき）・地黄（じおう）・芍薬（しゃくやく）・釣藤鈎（ちょうとうこう）・黄耆（おうぎ）・川芎（せんきゅう）・黄柏（おうばく）
下の血圧が高い人に向いている漢方薬です。高血圧の頭痛や緑内障によく使います。当帰・地黄・芍薬で血を補い、川芎で血を巡らせて、血圧を無理に高くしなくても血圧循環がよくなるようにします。釣藤鈎は血圧を下げ、めまいや頭痛を和らげる生薬です。黄耆は体力をつけ、血の不足によるしびれを改善します。脳の血液循環をよくする働きも。黄柏は地黄や芍薬がもたらす潤いを使って体の熱を冷やす生薬です。七物降下湯は、昭和の漢方医が自分の高血圧と高血圧に伴う眼底出血を直すために考えだした薬となります。胃にもたれる生薬や体を冷やす生薬が多いので、食欲がなかったり冷え性だったりする人には向きません。
釣藤散（ちょうとうさん）
構成生薬：釣藤鈎（ちょうとうこう）・菊花（きくか）・防風（ぼうふう）・人参（にんじん）・茯苓（ぶくりょう）・石膏（せっこう）・麦門冬（ばくもんどう）・甘草（かんぞう）・生姜（しょうきょう）・陳皮（ちんぴ）・半夏（はんげ）
高血圧でストレス過多な人の頭痛・めまいに使われます。興奮を沈めつつ体の熱を取る漢方薬です。釣藤鈎は血圧を下げ興奮を鎮めます。菊花は目の筋肉の緊張を和らげ、鎮静に働く生薬です。防風は上半身の熱を取り、頭痛や目眩を治します。茯苓と人参は消化吸収力を高め、水分の吸収と排泄を促す生薬です。石膏は強力に体の熱を取り、鎮静・鎮痙に働きます。麦門冬は体を潤し、釣藤鈎・茯苓・陳皮・半夏の体を乾かす作用を和らげます。陳皮・半夏・甘草・生姜は胃腸の動きをよくして消化を助ける生薬です。
血府逐瘀丸（けっぷちくおがん）
構成生薬：地黄（地黄）・桃仁（とうにん）・当帰（とうき）・川芎（せんきゅう）・芍薬（しゃくやく）・柴胡（さいこ）・枳穀（きこく）・桔梗（ききょう）・甘草（かんぞう）
高血圧由来の頭痛・肩こり・のぼせ・動悸に使う漢方薬です。血の巡りをよくして高血圧の随伴症状を改善します。地黄・当帰・芍薬で血を補い、川芎で補った血を巡らせます。桃仁と牛膝は特に下半身の血行をよくする生薬です。柴胡・枳穀・桔梗は気の巡りをよくし、イライラやストレス症状を緩和します。甘草は各生薬を調和させる生薬です。血府逐瘀丸は胃にもたれる生薬が多いので、胃腸が弱い人には向きません。
三黄瀉心湯（さんおうしゃしんとう）
構成生薬：黄連（おうれん）・黄芩（おうごん）・大黄（だいおう）
高血圧だけでなく、鼻血が出やすかったり、のぼせがひどかったりする場合にも使われます。便秘がちになっている人の便を出して体の熱をとる漢方薬なので、下痢していたり体の中心が冷えていたりする人には向きません。 黄連は興奮を鎮めて体を冷やし、炎症を抑えます。黄芩は胃腸の熱を取る生薬です。黄連と黄芩を合わせて使うと体を冷やす作用と解毒作用が強化されます。大黄は体を強力に冷やし、胃腸に溜まった余計なものを便として外に出す生薬です。黄芩は大黄の働きを強める作用があります。体を冷やす生薬ばかりの薬なので、冷えている人には向きません。
防風通聖散（ぼうふうつうしょうさん）
構成生薬：大黄（だいおう）・芒硝（ぼうしょう）・麻黄(まおう）・防風（ぼうふう）・荊芥（けいがい）・薄荷（はっか）・滑石（かっせき）・山梔子（さんしし）・石膏（せっこう）・桔梗（ききょう）・連翹（れんぎょう）・黄芩（おうごん）・川芎（せんきゅう）・当帰（とうき）・芍薬（しゃくやく）・白朮（びゃくじゅつ）・甘草（かんぞう）・生姜（しょうきょう）
気血水の巡りをよくしつつ、体の余計なものを便や尿として外に出す薬です。体の熱を取る作用もあります。体力充実して血の巡りが悪い人向けなので、高血圧の人によく使われますが、体力がない人、下痢気味な人には向きません。麻黄と防風で体の内部の熱を外に逃がします。大黄と芒硝は余計な老廃物と熱を便として外に出す生薬です。荊芥と薄荷は上半身の熱を鼻から出します。滑石と山梔子は下半身の熱を尿として排泄させる生薬です。石膏と桔梗は肺と胃の熱を取ります。連翹と黄芩は体全体の熱を取る生薬です。体に熱があると血が消耗するので、当帰と芍薬で血を補い、川芎で巡らせます。白朮と甘草は胃腸を健康にして体力をつける生薬です。生姜は他の生薬の強烈な働きを緩和します。
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高血圧改善に欠かせないのは減塩と運動です。漢方薬は減塩と運動と合わせるとより効果を発揮します。大阪・加美漢方薬局では体質、症状を詳しくお聞きし、一番適した漢方薬をお合わせ致します。 何でもお気軽にご相談下さいませ。
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