便秘症
腸内をフローラ(お花畑)に
腸内には、体にプラスの作用を及ぼす善玉菌、老化や体の変調をもたらす悪玉菌がいて私たちの健康状態を大きく左右します。
善玉菌の代表はビフィズス菌で、健康な腸内は善玉菌が多く美しいフローラ(お花畑)をつくります。
そして、悪玉菌の代表はウェルシュ菌や大腸菌で不健康な腸内は悪玉菌が多い荒地をつくります。
善玉菌は病原菌と戦い有害物質を排泄し便秘を防ぎ、体の抵抗力を強くする働きをします。
反対に、悪玉菌は腸内のタンパク質を腐敗させて有毒物質を作り、老化を早め、発ガン物質を作り不健康な体にしてしまいます。
善玉菌の多いきれいな腸内を保つことは健康な生活を手に入れたも同然!!と言っても過言ではありません。
悪玉菌はどのような環境を好むのでしょうか!?
次回は悪玉菌のお話です。
悪玉菌がはびこる腸内環境
悪玉菌が大好きな環境は、アルカリ性の腸内です。
そして、善玉菌が好むのは酸性の腸内です。
毎日の食事が腸内をアルカリ性、酸性へと変えるのですがどのような食事が腸内を悪玉菌が好むアルカリ性へとしてしまうのでしょうか?
動物性タンパク質・脂質・砂糖を多く含む食事ばかりをしていると、腸内の悪玉菌がそれを餌にして増殖、腐敗が起こりアンモニア・アミン・インドール・硫化水素といった有害物質が発生し、腸内をアルカリ性に変えてしまいます。
これらの有害物質は、肌荒れ、頭痛、めまい、吐き気を引き起こします。
便秘している状態も腐敗が起こっていることと同じです。
食事内容を見直し、腸内を善玉菌の多いフローラ(お花畑)に変えていきましょう。
すぐにとは行きませんが、3ヶ月~半年経つと体調に変化が現れていることに気付くはずです。
腸内環境を便でチェック!!
腸内の健康度は便の色で分かります。
結論を言いますと、黄色味が少しかかった黄褐色の便だと善玉菌の多い健康な腸内。
茶褐色~黒褐色の便だと悪玉菌の多い腐敗の進んだ不健康な腸内です。
便の色は主に、黄色の胆汁色素(ビリルビン)によってつけられます。
肝臓で作られた黄色の胆汁色素は胆のうに蓄えられ十二指腸に分泌されますが、食べ物と合わさり小腸から大腸に下がって行くにつれ腸内の酸度により色が変化します。
つまり、善玉菌の多い酸性の腸内環境ですと、黄褐色に。
悪玉菌の多いアルカリ性の腸内環境ですと茶褐色~黒褐色に変わります。
色が変わった胆汁色素が便の色に反映されますので便の色をチェックすることにより、腸内に善玉菌が多いのか悪玉菌が多いのかを判断することができるのです。
便をチェックする習慣を付けて、色が悪くなってきたら食生活を見直す必要があるかも知れませんね。
便秘の種類と対策
便秘は本当に辛いです。便秘をしていると、ガスがたまって苦しいですし体も重く不快ですよね。
整腸剤を飲んだり、軽く下剤をかけてスッキリするのなら良いのですが、下剤をかけてもスッキリと出ない、お腹が張って苦しい、S字状結腸(左の骨盤の下)のあたりのツッパリ感やキリキリとした痛みがある。などの症状はありませんか?
便秘にもいくつか種類があります。
痙攣性便秘
これは過敏性腸症候群の一つで、下行結腸~S字状結腸にかけて腸が痙攣するため便は細くまたは兎糞状になります。排便は困難で少量しか出ず、時々腹痛を伴います。
この場合は、腸の痙攣を取ってあげなくてはなりません。
下剤だけの応急処置では限界があります。
弛緩性便秘
これは大腸の運動低下、緊張低下によるもので腸が動かなくなり、弛緩して便秘となります。
この場合の便秘は、高齢者や体力が低下している方に多く見受けられます。
体に元気を与え、腸の蠕動運動ができる力をつけなければなりません。下剤だけでは便を押し出す力はつきません。
腸内乾燥型便秘
腸内に水分がなく乾燥しているために滑りが悪くなっている状態です。
この場合は、腸内に水分をためるタイプの下剤や油剤タイプの下剤を用いると排便できるようになります。
便秘症に実績のある漢方薬
- 桂枝加芍薬等(けいしかしゃくやくとう)
- 大建中湯(だいけんちゅうとう)
- 四逆散(しぎゃくさん)
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
- 麻子仁丸(ましにんがん)
- 潤腸湯(じゅんちょうとう)
- 桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
便秘症には漢方薬がたいへん良く効きます。お気軽にご相談下さいませ。
加美漢方薬局
味好俊治
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