加美漢方ブログ
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婦人科疾患

子宮筋腫

子宮筋腫とは

子宮筋腫とは、子宮筋層内(子宮内膜の外側)にできる良性の腫瘍のことです。
子宮筋腫ができる部位は主に3種類あり、場所によっては辛い症状が出ます。

①筋層内にできる「筋層内筋腫」

全体の約70%を占め、多発しやすく、筋腫が小さいうちは症状はあまりありませんが、大きくなると、過多月経や月経痛が起こります。

②子宮腔内に向かってできる「粘膜下筋腫」

小さな筋腫でも不正出血や過多月経が起こり、重ダルイ・疲れるなどの貧血の症状が出ます。
また月経時には血の塊が3、4日続けて、また月経時には血の塊が3、4日続けて排出されることもあります。
時には不妊症や不育症の原因にもなります。

③子宮の外側に向かってできる「漿膜下筋腫」

お腹にコブのようなものが出てきたり、膀胱を圧迫して頻尿になったり、便秘や腰痛が起こることもあります。

子宮筋腫は女性ホルモン、特にエストロゲンの影響を受けて大きくなりますので、月経のある時期は徐々に成長し、閉経後は小さくなると言われていますが、月経時や日常生活での辛い症状以外にも、妊娠や出産の妨げとなることもあります。

30歳以上の女性4人に1人が子宮筋腫をもっていると言われています。
症状がなくても検査をしてもらうと安心ですね。

漢方薬は未病を防ぐことも、体質を改善することもどちらにも効果的です。

骨盤内の瘀血(おけつ)について

「子宮筋腫」と「子宮内膜症」の原因は、漢方ではどちらも骨盤内の瘀血(おけつ)と捉えます。

瘀血とは血流障害で、汚れて働きが悪く流れの悪くなった血液のこと。
そして、この瘀血を取り除く漢方薬のことを駆瘀血剤といいます。

「子宮筋腫」や「子宮内膜症」の患者様には、冷え症の寒証タイプと、骨盤内に炎症や熱をもつ熱証タイプがあり、その方の症状や体質に応じて適切な漢方薬、駆瘀血剤を選択することが大切です。

また、疼痛や月経痛、月経過多、子宮内膜症では骨盤内の臓器癒着などの症状が伴いますので、これらの症状に対しても適切な漢方薬を選択していきます。

婦人病では、その原因の多くに瘀血が絡み、その瘀血を取り除く体質改善は漢方が得意とするところです。
「子宮筋腫」や「子宮内膜症」でお困りの方、ぜひお気軽にご相談下さいませ。

子宮筋腫に実績のある漢方薬

  • 芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)
  • 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
  • 通導散(つうどうさん)
  • 芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)

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味好俊治


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