不眠症
この記事の目次
なぜ睡眠は大切なの!?
十分な睡眠にスッキリお目覚め!!
こんな日は1日元気に過ごせます。 その逆に、睡眠が十分でない日は、疲労感、集中力の低下等、1日の充実度が最悪です。
睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」とがあります。
「ノンレム睡眠」は深い眠りの状態で、身体の筋肉は働いていますが、脳は休息しています。
「レム睡眠」は夢を見る状態で、身体は休息状態ですが、脳は活発に活動しています。
健康な人は眠りにつくと先にノンレム睡眠が現れて、レム睡眠に移ります。ノンレム睡眠とレム睡眠は90分周期で交互に繰り返されます。
質の良い睡眠は、体の成長と疲労回復、脳の成長・整理にとても大切です。質の良い睡眠とは、布団に入って30分ほどで眠りに入り、睡眠中は起きずにぐっすり眠れる、そしてスッキリ目覚めれることです。
身体の成長と疲労回復
人間の体には約200個の骨があり、子供のうちは1個の骨の骨端線(こつたんせん)と呼ばれる軟骨部分が伸びて背が高くなります。骨の成長に大きく影響しているのが成長ホルモンで、夜眠っている間に多く分泌されます。成長ホルモンが活発に分泌されるのが午後10時から午前2時のノンレム睡眠の時間帯です。
骨の成長が終わった成人は、この午後10時から午前2時のゴールデンタイムに成長ホルモンが働き、身体の修復、回復が行われます。
脳の成長・整理
午前2時を過ぎ成長ホルモンの分泌が終わると、身体の成長から脳の成長の時間になります。脳が日中に記憶したことを整理する時間帯に入るのです。
記憶を司る脳の海馬(かいば)は、睡眠の影響をとても受けます。脳の神経細胞は年を重ねるうちに減っていくのですが、海馬だけは例外で、海馬の新しい神経細胞は良い環境や生活習慣によってどんどん増えていきます。十分な睡眠時間をとっている子供は、慢性的に寝不足の子供よりも海馬が大きく、記憶力も優れているという結果が出ています。脳の記憶の整理は午前2時以降のレム睡眠中に行われます。
メラトニンとセロトニン
1日は24時間ですが、私たちの体内時計は1日25時間です。
朝、太陽光を浴びることで、24時間のリズムに調節され夜に自然と眠気が起こります。
規則正しい生活を送っていると、夜の9時くらいから睡眠のためのホルモン「メラトニン」が分泌され眠気が起こり、深夜2時には分泌量が最大となります。
そして、朝、太陽光をたっぷり浴びると「メラトニン」の分泌が抑えられ、代わりに脳を覚醒させるホルモン「セロトニン」が分泌されすっきりと目覚めることができます。また、セロトニンは不安やストレスを解消するために使われます。
そして、睡眠ホルモンであるメラトニンの原料もセロトニンです。
セロトニンの生成
セロトニンは90~95%が腸でつくられています。セロトニンはアミノ酸の一種であるトリプトファンからつくられます。トリプトファンはタンパク質が分解されてできますが体内で合成されないので、バランスのとれた食事による摂取が必要です。
また、筋肉をリズミカルに動かしているときに、脳の中でのセロトニンの分泌量が多くなるので運動も大切です。
早起きして朝日を浴び、腸に良いお食事、適度な運動でセロトニンの分泌量を増やすことで、睡眠ホルモンのメラトニンがきっちりと分泌され、質の良い睡眠が得られます。
ぐっすり眠るために
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
私たちが日中活動しているときは交感神経が優位に働き、睡眠中は副交感神経が優位に働きます。
このバランスが崩れていると夜眠れず不眠となってしまいます。
不規則な生活やストレスは自律神経のバランスを崩してしまいます。
また、ぐっすり眠るためには脳の栄養補給が大切です。
睡眠には眠りを導くアデノシンやGABAなどの睡眠物質、睡眠ホルモンのメラトニンなどが脳内にたっぷりと満たされることが必要です。
睡眠時間
成長ホルモンが最も分泌される時間帯は午後10時から午前2時でした。成長ホルモンは熟睡状態になっていないと分泌されないので、午後9時台に寝付くことが必要です。成人には難しいことですが、身体や脳の成長過程である子供には午後9時台に寝付くことはとても大切です。
成人の場合はレム睡眠とノンレム睡眠の周期を一晩に4~5回繰り返すと質の良い睡眠になると言われており、そこに前後の入眠と覚醒の時間を加えると7時間の睡眠が必要になります。
また、テレビやスマホ、パソコンなどの強い光はメラトニンの分泌を抑えるので、就寝の2時間前には見終わるようにしたいものです。豆電球の明かりでもメラトニンの分泌に影響を及ぼすので、真っ暗にして就寝する習慣をつけるのが良いです。
最低限必要とされる睡眠時間は
1歳児12時間、年長児10時間、小学生9時間、中高生8時間、成人7時間とされています。
不眠症の種類
必要な睡眠時間は人それぞれですので「不眠症」かどうかは睡眠時間の長さではなく朝目覚めたときの不快感や日中の眠気やダルさによって判断されます。
不眠症のタイプは入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害に分けられます。
入眠障害
寝付きが悪く、なかなか眠れないタイプです。
中途覚醒
寝ている間に何度も目が覚めてしまうタイプです。
早朝覚醒
朝早くに目覚めてしまい、その後寝付けないタイプです。
熟眠障害
眠りが浅く、ぐっすり眠った気がしないタイプです。
今や5人に1人が不眠症に悩まされていると言われています。
不眠症に実績のある漢方薬
- 抑肝散加陳皮半夏(よっかんさんかちんぴはんげ)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
- 四逆散(しぎゃくさん)
- 釣藤散(ちょうとうさん)
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
漢方、自然薬はバランスの崩れた自律神経を整え脳にたっぷりと睡眠のための栄養を与えることにより快適な睡眠へと導いてくれます。
不眠症には漢方薬が有効です。お気軽にご相談下さいませ。
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